季刊『子どもと本』創刊号の巻末に、
”子どもとともに本を読んでいくにつれて、わたくしどもは、子どもの本の本質が、大人には意外と理解されていないことに気がつきました。むしろ、読んでいないための誤解が堂々とまかり通っていたり、様々な意図や予見を持って読むためのゆがんだ見方が多いことなどが、子どもの本を楽しむ、同時に評価することを妨げているように思います。そこで、子ども文庫の会では、常時、「子どもの本を読むセミナー」を開いて、家庭文庫の質を高め、子どもの本を楽しむ輪を広げる努力をしています。”
と掲げています。
家庭文庫の数は激減した昨今ですが、その代わりに、小学校へ本を読みに行っているお母さん方が増えています。本をどうやって選ぶか、という根本的な問題を抱えている状況は、今も同じですし、何よりも、本を読む楽しみをもっと深めたいという方々とともに、子どもの本を1さつずつ読んでいくセミナーを続けています。詳しくは、ご遠慮なくお問い合わせください。
絵本を楽しむ会 |
田園都市線あざみ野駅近くの山内地区センター(横浜市青葉区あざみ野)での絵本の会。他の絵本セミナー同様、すぐれた絵本作家を生年順に取り上げています。どなたでもお気軽にご参加ください。 毎月第1土曜日、9:45〜11:45、山内地区センター・第2会議室にて。 ※こちらのお問い合わせは、武笠朋子まで。 E-mail: moco.peco1218★i.softbank.jp (※注:★を@に変えてください。) |
初級セミナー | 絵本、わらべうた、日本の昔話、西洋の昔話、ファンタジーの5回のセミナーです。美しく広がっている子どもの本の世界の入口にはいってみるセミナーです。どなたでもお気軽にご参加ください。1月、4月、9月から始めます。 参加費:5回で15,000円 ※2019年4月スタートの初級セミナー予定 第1回 4月22日(月) 絵本 第2回 5月13日(月) わらべうた――『わらべうた』(岩波文庫) 第3回 5月27日(月) 日本の昔話――『日本昔話百選』(三省堂) 第4回 6月10日(月) 西洋の昔話――『イギリスとアイルランドの昔話』(福音館書店) 第5回 6月24日(月) ファンタジー |
絵本 | すぐれた絵本作家を生年順に取り上げ、その作品を1さつずつ読んでいます。十八世紀のイギリスの画家トーマス・ビューイックあたりから始めています。合わせて、新しく出版された絵本も、随時読んでいます。 |
センダックの絵本 | 格別に子どもを引きつける魅力をもつモーリス・センダックの絵本を考えます。アメリカのジョン・チェック教授の「天使と荒ぶるものたち」("Angels and Wild Things" 未邦訳)というテキストを少しずつ日本語にしながら進めています。 |
北欧神話 | 北欧神話を楽しんでいます。ドーレア夫妻の北欧神話や、『神々のたそがれ』(ロジャー・L・グリーン著、瀬田貞二訳、学研)や、『北欧神話物語』(青土社)、『エッダ』(新潮社)、『サガとエッダの世界』(社会思想社)などがテキストです。 |
ファンタジー | ファンタジーを楽しみます。現在は、『指輪物語』のクラスと、『風にのってきたメアリー・ポピンズ』のクラスと、『帰ってきたメアリー・ポピンズ』のクラスがあります。 |
萬葉集 | 詩の魅力を知りたくて、現在は萬葉集を読んでいます。テキストは、伊藤博『萬葉集 釋注』(集英社文庫)です。 |
『日本文藝の詩学』 | 小西甚一氏の分析批評の書です。表題は硬いですが、「『この作品は、なぜわたくしをこれほど感動させるのか』を、あくまで作品本文に即して考えてみようとした」に惹かれて読んでいます。 |
※セミナーの予定は随時お知らせします。